こんにちは、ダイチです。Web3の波が来ていますね。今回は Robinhood Chain 上で 2026年9月14日に始まった Nightshades(ナイトシェーズ) を取り上げます。Meebits を手がける MeebCo Labs と、StonkBrokers を運営する Clutch Markets の共同プロジェクトで、「毎日ランダムに陣営が襲われ、負けた陣営の資金が勝った陣営に移る」というオンチェーンのサバイバル・トレーディングゲームです。
先に結論を書いておきます。これは”投資”ではなく”毎日開催のロト”であり、しかも乱数を運営が手で投げ込んでいる設計です。それでも参加する価値があるか、参加するならどこに構造的な有利があるか、そして何が検証できないのか。実際にサイト・ローンチページ・ブロックエクスプローラーを読んで確認した事実だけで整理します。利益は保証できませんし、私自身はこの記事を書くにあたってウォレットを接続していません。
案件データ
| 案件名 | Nightshades(MeebCo Labs × Clutch Markets) |
|---|---|
| 対象チェーン | Robinhood Chain(chainId 4663、Arbitrum Orbit 系 L2) |
| 開始日 | 2026年9月14日 13:00 EDT(日本時間 9月15日 2:00)。NFT ミントと4つのトークン・フェアローンチが同時開始 |
| 参加条件 | NFT 無料ミントは StonkBrokers NFT / Meebits / BAYC 保有者の割当制。トークンは誰でも購入可(割当不要) |
| コスト | Robinhood Chain 上の ETH。プール手数料 1%、Sunrise 中は 99%→0% の逓減税、Anvil(NFT⇄トークン交換)はスワップ 10% |
| 期限 | 明示なし。毎日「The Night」が続く設計(実測では日本時間 23:30〜0:00 に結果確定) |
| 公式 | nightshades.meebco.com / StonkBrokers Special Projects / 告知は @ClutchMarkets |
| コントラクト | WATCH 0x4Ffe…Fa52、GHST 0xd6b6…56d2、KNGHT 0xB606…44c3、ZMBI 0xE4BE…20B6(いずれも Blockscout で検証済みの CivCollectionTokenV3) |
ゲームの仕組みを3分で
4つの陣営(Ghosts・Watchers・Knights・Zombies)があり、それぞれに NFT 3,000 枚とトークン 30 億枚が紐づいています。NFT 1 枚 = トークン 100 万枚として Anvil という両替所で相互交換できるので、NFT もトークンも中身は同じ「その陣営への賭け金」です。
各陣営のトークンには ETH のプール(Uniswap v4)がついていて、プールの ETH 量で価格が決まります。そして毎日1回、「The Night」が来ます。
- 4陣営すべての売買が停止する
- 乱数で生存陣営が決まる。75% の夜は1陣営だけ生存・3陣営が被弾、25% の夜は2生存・2被弾
- 被弾した陣営はプールの ETH を 20〜80% 引き抜かれ、さらにプロトコルがそのトークンを売り浴びせる
- 引き抜かれた ETH は生存陣営のプールに注がれる
- 売買再開後 60 分間(Sunrise)は 99% から 0% まで下がる税がかかる
つまり、負けた村のお金が勝った村に移動するだけのゼロサムに近い構造です。外部から入ってくるのは取引税で積み上がる「Night Bonus Pot」のみ。運営の収入は税の一部(プロトコル 13.33% + MeebCo Labs 13.34%)です。
第1夜の実測:生存側 ×12、被弾側 −87%
9月15日の第1夜(日本時間 23:36 に結果確定)は 25% 側の「2生存」パターンで、Watchers と Ghosts が生き残り、Knights と Zombies が被弾しました。StonkBrokers のローンチページを夜の前後で読んだ数字がこちらです。
| 陣営 | 結果 | 価格 | 流動性 |
|---|---|---|---|
| Watchers | 生存・”WON THE BUY” | $0.000113 → $0.00137(12.1倍) | 11.1 → 38.9 WETH(StonkBrokers表示、ETH側) |
| Ghosts | 生存 | 約 2.8 倍 | $126K → $395K(公式ダッシュボード表示) |
| Knights | 被弾 | $0.000137 → $0.0000182(−87%) | 12.3 → 1.67 WETH(StonkBrokers表示、ETH側) |
| Zombies | 被弾 | 約 −87% | $127K → $17K(公式ダッシュボード表示) |
注目点は3つあります。
- 被弾のダメージは説明より重い。「20〜80% 引き抜き」に加えてプロトコル売りが乗るため、価格は −87% でした
- 生存2陣営でも均等ではない。Watchers だけが「WON THE BUY」と表示され、59.4 WETH(約 $145K)のボーナスポットを含む買いが集中しました。配分ルールは公開されていません
- プールが小さい陣営ほど倍率が大きい。Watchers は夜の前に4陣営で最も流動性が薄く($54K)、それが 12 倍の理由です
この夜が明けた直後、Watchers の価格は Sunrise の1時間で $0.00137 から $0.0006 台まで半減しています。プロトコルの買いで作られた高値は、税が下がった瞬間に売られる、という実測です。
攻略の考え方:構造的な歪みは4つある
乱数そのものは読めません。ただし、ルールが生む歪みはいくつかあります。いずれも「期待値をわずかに動かす」程度で、負けるときは普通に負けます。
1. 生存確率は毎晩リセットされるのに、被弾陣営は安い
どの陣営も次の夜に生き残る確率は同じ約 31%(0.75×0.25 + 0.25×0.5)で、前夜の結果を引きずりません。一方で被弾直後の陣営は −87% で売られています。同じ当選確率のくじが安く売られているなら、買うならそちら、というのが理屈です。
2. 小さいプールほど、生存したときの倍率が大きい
生存陣営に注がれる ETH は「被弾陣営から抜いた分」なので金額はプールの大きさに関係なく決まります。受け皿が小さいほど価格への影響は大きい。第1夜の Watchers(最小プール → 12 倍)がその実例です。第1夜明けの Knights と Zombies はプールが $8K〜$10K しかなく、次に生存すれば紙の上では数十倍になります。
3. Sunrise の前半は誰も動けない
売買再開直後は 99% 課税です。慌てて動いた人の資金が税として次のポットに流れ、税がほぼ消える 50 分以降に動いた人が拾う構図になっています。結果を見てから動くなら、再開から 50 分以上待つのが前提です。
4. 4陣営に分散すれば、夜のランダム性はほぼ相殺できる
4つ均等に持てば、夜の移動は自分の財布の中で起きるだけなので、残るのはボーナスポットの流入(プラス)とプロトコル売りによる希薄化(マイナス)です。攻めではなく「ゲームに参加しつつ賭けない」ポジションとして成立します。実際、第1夜の勝者側の上位保有者2つ(42 ETH・5.5 ETH 規模)はこの分散型でした。
逆に成立しないのは「生存した陣営を追いかけて買う」です。プロトコルの買いで作られた高値の上に、Sunrise の売りが待っています。
ここが検証できない:乱数は運営が手で投げている
ここからがこの記事で一番大事な部分です。公式説明(Nightpaper)には「Chainlink VRF が乱数を生成し、ルールも結果もスマートコントラクトで走る」とあります。しかし Blockscout で第1夜の実行を追うと、説明と一致しませんでした。
- 結果はデプロイヤーの EOA が直接書き込んでいる。運営ウォレット
0x2496…B3eEから Manager コントラクト0x999b…8C72へのトランザクション(0x2314…8de4)のログに、seed と「生存 WATCHERS/GHOSTS・被弾 KNIGHTS/ZOMBIES」が入っています。このトランザクションには内部呼び出しがゼロで、VRF コーディネータは呼ばれていません - Chainlink VRF は Robinhood Chain に存在しない。公式の対応ネットワーク一覧は Arbitrum / Avalanche / Base / BNB / Ethereum / OP / Polygon / Ronin / Soneium のみ。Robinhood Chain が採用したのは Data Feeds・Data Streams・CCIP であって、VRF ではありません。つまり乱数は別のチェーンか手元で取得し、運営が手で送信している、という構造です
- Manager・Vault・Validator の3つはソースコード未検証。検証済みなのはトークンだけです。「seed からその結果が導かれたのか」「VRF の証明を要求しているのか」「流動性を本当に運営が引けないのか」は誰にも読めません
- 実行は別のボット EOA が約 10 分かけて 9 ステップで行います。結果確定から反映完了までの間、一般は売買停止です
誤解のないように書きますが、不正が行われた証拠はありません。第1夜の結果も特に不自然な形ではなく、運営ウォレット本体は各陣営に数十万トークン(数十〜数百ドル分)しか持っておらず、夜の前に買っていたのは負け側の Knights を $12 分だけでした。しかし「不正できない証拠」もない。これは信頼ゲームです。Discord で「Manager と Vault のソース検証」「seed の VRF リクエスト ID の公開」を求めるのが、参加者としてできる正しい要求だと思います。
自分で確認する手順
- Manager のトランザクション一覧を開く
- 夜のたびに
0x24…B3eEからメソッド0x08e2373eの呼び出しが1本入る。それが「結果の書き込み」 - その tx の Logs タブを見ると、data の末尾に陣営名(WATCHERS 等)が ASCII で入っている。Internal txns タブが空なら、そのチェーン上で VRF は呼ばれていない
- Contract タブに「Verify & publish」と出ていれば未検証。検証済みになったら記事を更新します
参加するなら:手順とコスト
- Robinhood Chain へ ETH をブリッジする(ガスは 1 取引あたり $0.01〜0.08 程度と安い)
- StonkBrokers のローンチページ(例:Watchers)で免責に同意し、ウォレットを接続して売買。取引レーンはここ1本だけで、アグリゲータや他の DEX 経由はブロックされています
- 夜(日本時間 23:00〜0:00 前後)は売買停止。再開後 60 分は逓減税
- NFT を持ちたい場合は Anvil で 100 万トークン+手数料と交換、または OpenSea で購入
金額の目安として、第1夜明けの時点で各陣営の流動性は生存側 $125K〜$135K、被弾側 $9K〜$10K です。被弾側は数万円の買いで自分が価格を数倍にしてしまうため、「安い陣営を拾う」戦略は事実上ごく小額でしか成立しません。
リスクの整理
- ゲーム自体が毎晩 20〜80% の流動性を抜く。約 69% の確率で被弾し、−85% 級を食らう設計です。被弾が続けば普通に溶けます
- 乱数の出所を検証できない。運営が結果を選べる構造で、コントラクトも未検証
- 既に初値の 20 倍以上。フェアローンチ初動(9/15 深夜)が最も美味しいフェーズで、今から入る人はその後ろに並ぶ立場です
- 出口が細い。取引レーンが1本、サイト障害時は逃げられない
- 実験ソフトである旨が明記されている。StonkBrokers の免責は「全額を失う可能性」を前提にしています
- 公式を名乗る偽サイト・偽 Discord に注意。ミントやローンチのリンクは nightshades.meebco.com と @ClutchMarkets の告知からのみ辿ってください。シードフレーズを求めるページは全て詐欺です
まとめ
Nightshades は「Meebits ブランドの絵がついた、毎日開催のオンチェーン・ロト」です。攻略できる余地は「乱数を読む」ことではなく、「被弾直後の安い陣営」「小さいプールの倍率」「Sunrise の後半で動く」「4分散で賭けない」というルールの歪みにあります。ただしその前提として、乱数を運営が手で投げているという事実を念頭に置いてください。私はこのゲームを、運営が Manager と Vault のソースを検証公開するまでは「観測対象」として扱い、資金は入れない方針です。
Robinhood Chain の NFT で”内側”に回る考え方(StonkBrokers 保有者に今回の Knights 枠が配られた背景)は、前回の記事「Robinhood Chain の NFT 無料ミントで”内側”に回る方法」で整理しています。
※本記事は 2026年9月16日 0:30(日本時間)時点で、公式サイト・StonkBrokers ローンチページ・Robinhood Chain の Blockscout・Chainlink 公式ドキュメントを直接確認した内容に基づきます。価格・流動性は執筆時点の実測値で、その後大きく変動します。本記事は情報提供のみを目的とし、特定の暗号資産・NFT の購入を推奨するものではありません。暗号資産の取引には元本を全て失うリスクがあります。最終判断はご自身の責任でお願いします。

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